シャトルから見た宇宙ステーションと青い地球

シャトルから見た宇宙ステーションと青い地球

(NASA/ISS Crew Earth Observations experiment and Image Science & Analysis Laboratory at Johnson Space Center)

スペースシャトルから撮影された壮観な地球の写真です.丸い地平線を持つ地球が,青く美しく,迫力ある画像として捉えられています.

この写真は2007年8月に,スペースシャトル・エンデバー号の宇宙飛行士によって撮影されたものです.スペースシャトルは国際宇宙ステーションとドッキングするミッションを終え,画面下部に写っている宇宙ステーションから離れていくところです.

画面上部には暗黒の宇宙が広がっています.地平線を見ると,大気が薄くベールのように地球を覆っている様子がよく分かります.暗黒の宇宙との間に存在するこの大気が,地球に温暖な気候をもたらし,有害な紫外線などから生命を守ってくれています.

地球大気については,こちらの「大気から宇宙へ」をご参照ください.

画面上部の中央に,黒っぽくスペースシャトルの尾翼が逆さまに写っています(背景の宇宙と重なって少し見にくいですが).つまりこの時のスペースシャトルは背中側を地球に向けて飛行していることになります.

画面左上の隅に写っているのは,スペースシャトルのロボットアーム先端部に取り付けられたセンサーです.大気圏再突入に備え,耐熱タイルに異常がないかを調べているところです.

この写真を撮影した時,スペースシャトルと国際宇宙ステーションは地中海の上空付近を飛行しています.画面左下に大きく写っている陸地はイタリア半島の先端部で,半島をブーツに例えるとつま先と踵の部分になります.その右側に広がる海はイオニア海で,その上側にアルバニアとギリシャが見えています.そこからさらに上側へ,地平線に向かってエーゲ海や黒海が続いています.

地図で大まかに示すと,こちらの範囲を矢印の方向に見ていることになります.

地球観測衛星による詳細な地球の写真も美しいですが,今回のように宇宙飛行士が自分の手で撮影した写真も,飛行士の感動が伝わってくるようでまた別の良さがありますね.

もう一枚,スペースシャトルと薄明時の地平線の写真をご覧ください.大気の色が何とも言えず美しいです.

スペースシャトルと薄明時の地平線

(NASA/ISS Crew Earth Observations experiment and Image Science & Analysis Laboratory at Johnson Space Center)

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