カリブ海とスペースシャトル

カリブ海とスペースシャトル

(NASA)

カリブ海の美しい水面をバックに,スペースシャトルがぽっかりと浮かんでいる様子が印象的です(実際は猛スピードで軌道を周回しているのですが).

山崎直子宇宙飛行士が搭乗するスペースシャトルを,国際宇宙ステーションに長期滞在中の野口聡一宇宙飛行士が撮影しました.

撮影されたのは2010年4月17日,中米ニカラグアの沖合い約240kmに浮かぶプロビデンス島の上空です.地図ではこの辺りです.

山崎さんを乗せたスペースシャトルは2010年4月5日に打ち上げられ,野口さんが滞在する国際宇宙ステーションとドッキングして物資や実験機器の運搬などの作業が行われました.

宇宙空間に複数の日本人が同時に滞在するのは初めてのことであり,日本の宇宙開発の歴史において記念すべきミッションとなりました.

そして作業を終えたスペースシャトルが宇宙ステーションから離れていく姿を,国際宇宙ステーションから撮影したのがこの写真です.地球への無事帰還を祈る気持ちが写真から伝わってくるようです.

スペースシャトルは背部を地球に向け,写真には底部が映っています.このような姿勢で飛行するのは,荷物室を太陽熱から守るためだそうです.無重量の宇宙空間では上下は関係ないのだと理屈では分かっていても,どうしても「ひっくり返ったまま飛んでいる」という印象で見えてしまいますね.

無重量の世界のスペースシャトルと,背後に見える美しい地球の風景が不思議なコントラストを生んでいます.

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