ヨーロッパとアフリカの接点

ヨーロッパとアフリカの接点

(NASA/GSFC/LaRC/JPL, MISR Team. Jim Knighton of Clear Light Image Products produced the image mosaic.)

北側のヨーロッパ大陸と,南側のアフリカ大陸が,ジブラルタル海峡を挟んでほとんど接するように位置しています.

この写真は,雲の写っていない衛星写真を連続的に結合して作成しているため,広大な範囲の大地の様子が鮮明に写しだされています.

このように自然の地形だけの外国の写真を眺めると,とても新鮮に感じませんか?それは,いつも国境線の引かれた世界地図を見慣れているためでしょうね.

国や都市の場所は,こちらの地図を参照してください.写真より少し広めの範囲を示しています.

写真の右上(北東)には,白く雪をかぶったスイス・アルプスの一部が見えています.アルプスの南西には,ニース,マルセイユなどのフランスの地中海沿岸地域があります.そしてそこから内陸に入ると,大西洋岸に至るまでフランスの肥沃な大地が広がっている様子が分かります.

写真のほぼ中央を占めているのはスペインとポルトガルのあるイベリア半島です.北東側に横たわるピレネー山脈が,スペインとフランスとの間に自然の国境を形成しています.イベリア半島の自然は変化に富んでおり,砂漠のような乾燥地帯から肥沃な農業地帯まで,様々な景観が見られます.写真の色からもその様子が想像できますね.

スペインの国土の約半分は,メセタとよばれる標高600メートル前後の高原台地となっていて,そのほぼ中央部に首都マドリッドがあります.マドリッドは典型的な内陸性気候で,夏は気温が35度近くに達する反面,冬の気温は10度以下まで下がります.夏は暑くても乾燥しているため,木陰に入ると過ごしやすいようです.

ジブラルタル海峡はスペインとモロッコの間に位置する海峡で,その幅は一番狭いところではわずか14キロメートル足らずです.もし自転車で渡れるとしたら1時間もかからない距離ですね.

アフリカ大陸の地中海に面した地域では,冬には降水も多く湿潤で,写真からも緑が豊富な様子が分かります.しかしその南に横たわるゴツゴツした感じのアトラス山脈を越えると,赤茶色の砂漠地帯になっています.この砂漠地帯は,アフリカ大陸の3分の1近くを占める世界最大の砂漠,サハラ砂漠の一部です.

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