黄金色に輝くアマゾン川

黄金色に輝くアマゾン川

(NASA/JSC)

2008年9月に国際宇宙ステーションから撮影した,南米ブラジルのアマゾン川流域です.

太陽が西に傾き,アマゾン川の水面を美しく輝かせています.カメラのある宇宙ステーションがちょうど逆光(カメラの正面側に太陽が位置すること)になったため,あたり一面の川面が輝く幻想的な風景が撮影されました.画面左上が西の方角になります.

画面中央を左上(西)から右下(東)へ大きく蛇行しながら流れているのがアマゾン川の本流です.画面上部(北)からは支流のひとつ,ウアツマン川が流れ下ってきてこの地点で合流しています.周辺にはそのほかにも大小様々な支流や分流が流れ,川と川の間は湿地帯となり,三日月湖(川の蛇行部分が切り離され湖となったもの)も見られます.

合流するアマゾン川支流」もご覧下さい.

今回撮影された美しい光景は,アマゾン川の豊富な水が作り出しているとも言えます.

アマゾン川は南米大陸の北部を流れる巨大な水系で,数多くの支流を持ち,その流域面積(705万平方km)は世界最大で,オーストラリア大陸の面積(769万平方km)にも匹敵するほどです.年平均流量は全世界の川の流量の20%を占めると推定されています.

遠くは南米大陸の西側に連なるアンデス山脈奥地を水源とし,大陸を横断して東海岸の大西洋に注ぎます.流域にはブラジル,ペルー,ボリビア,コロンビア,エクアドルという国々が含まれます.

最も遠い水源から河口までの長さは約6,400km〜6,500kmにもなり,これはアフリカ東部のナイル川に次いで世界第2位の長さとなっています.

最近の報道によると,これまで知られなかった源流が発見されたことや衛星写真の解析によって,アマゾン川の長さはナイル川を抜いて世界最長である可能性も出てきました.

今だに新たな源流が発見されるということは,アマゾンの奥地にはまだまだ調査されていない地域が多く残っているということでしょう.「アマゾン奥地は月面よりも調査が進んでいない」という話を聞いたことがあります.

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